事業実施状況(R7)

 令和7年度は、前年度と同様に、3つの公益目的事業を実施しています。
 内容等は下記のとおりです。

公1:県内の河川及び湖沼における水産資源の増殖促進に関する事業(増殖促進事業)

(1)助成
 県内の内水面漁業協同組合(千代川漁業協同組合・天神川漁業協同組合・日野川水系漁業協同組合・湖山池漁業協同組合・東郷湖漁業協同組合)が実施する、淡水魚介類(アユ、ヤマメ、ウナギ等)の種苗放流及び水産資源の確保のための事業(産卵場造成、カワウの追払い等)に対して、事業費の一部を助成しました。
 報告書には放流尾数等詳細な記載を求め、事業内容の把握に努めるとともに、県、内水面漁協と情報を共有しながら事業を進めています。
 当法人は、内水面漁協が実施する事業に対して助成を行うことで、水産資源の保護増殖、河川及び湖沼の環境改善に寄与しています。
[実施状況]

漁協名 事業内容 事業費 助成費
千代川漁業協同組合 アユの稚魚放流、アユの産卵場造成 2,625,005円 2,326,000円
天神川漁業協同組合 アユの稚魚、ヤマメの成魚放流、渓流魚の産卵場造成 3,498,000円 1,361,000円
日野川水系漁業協同組合 ヤマメの稚魚及び成魚放流、アユの産卵場造成 5,613,300円 2,665,000円
湖山池漁業協同組合 フナの採卵・孵化放流、ウナギ゙の稚魚放流、エビ等の産卵場造成、シジミ孵化放流等 948,689円 693,000円
東郷湖漁業協同組合 ウナギ及びフナの種苗放流、エビ等の産卵場造成、漁場整備、池の清掃等 1,011,000円 701,000円

(2)調査等
 アユの捕食被害対策としてのテグス張りの効果検証、アユの捕食被害状況の把握のための調査を行いました。
 また、遊漁者等への情報提供のため、アユの放流状況をわかりやすく地図上に示しました。
[実施状況]
(ア)カワウ被害防止調査(県受託事業)
 県の指導を受けて千代川漁協実施後のテグス張りの状況調査、効果の確認等を行ったほか、千代川の代表地点において定点カメラによるカワウの撮影試験を行いました。
(イ)アユ放流状況調査
 アユの放流状況等について千代川漁協と天神川漁協から聞き取りを行い地図化したものを、法 人のホームページに掲載しました。
 この結果については、下記ページに掲載しています。
  ↓こちら

公2:県内の河川及び湖沼における水生生物等に親しむ機会の提供の促進に関する事業(ふれあい事業)

(助成)
 令和7年度は、助成額を事業費の2分の1以下、上限5万円とし、応募のあった全ての事業を助成対象事業としました。(15事業)
 事業は、定期的に現地確認を行い、実施状況を法人のホームページに掲載することで、広く県民等へ周知しています。
 近年、水や魚に親しむ機会が減少しており、本事業のように豊かな自然環境の中で、直接水や魚に触れることは、子どもたちの豊かな成長に寄与し、環境への理解を深めるための貴重な体験となるほか、水産資源の保護増殖に対する関心が高まります。
[実施状況]

実施主体 事業内容 事業費 助成費
鳥取市 地域の児童17名によるヤマメの稚魚放流 66,300円 33,000円
八頭町 町内園児約50名(3保育所)によるヤマメの稚魚放流 120,000円 50,000円
若桜町 町内園児10名によるヤマメの稚魚放流 100,320円 50,000円
勝部地域まちづくり協議会 参加者約100名によるヤマメのつかみ取り 109,030円 50,000円
河原町あゆ祭企画実行委員会 中学生以下の参加者約500名によるアユのつかみ取り 429,500円 50,000円
国府フィッシングフェスタ実行委員会 参加者約200名によるヤマメ釣り 1,062,000円 50,000円
小鷲河ふる里をまもる会 参加者300名によるヤマメのつかみ取り、淡水魚の生態観察 122,290円 50,000円
佐治ふるさと祭り実行委員会 参加者51名によるヤマメ釣り 95,784円 47,000円
三滝まもり隊 参加者150名によるヤマメ及びイワナのつかみ取り 85,310円 42,000円
智頭町親水公園連絡協議会 町内児童32名によるヤマメのつかみ取り、河川学習 35,387円 17,000円
高勢地域協議会 地域住民等約100名によるヤマメ及びイワナのつかみ取り 60,000円 30,000円
竹田地域協議会 地域児童等約40名によるヤマメのつかみ取り 50,000円 25,000円
みささ村地域協議会 地域住民等約130名によるヤマメのつかみ取り 60,000円 30,000円
江府町観光協会 小学生以下の参加者約450名によるアユのつかみ取り 200,000円 50,000円
日野川水系漁業協同組合 地域の園児23名によるサケの稚魚放流 73,800円 36,000円

(参考:R7実施写真)

公3:県内の河川及び湖沼に関する水産資源の保護培養のための普及啓発に関する事業(普及啓発事業)

(1)講演会等
[実施状況]
 令和7年度内水面漁業振興講演会
「地球温暖化がサケに及ぼす影響~サケを守りつつ、サケの恵みを受ける~」
 本県において2022年頃から激減しているサケの遡上について、県内の現状を知るとともに、世界的にも研究結果が高く評価されている講師から地球温暖化が及ぼす影響、今後の取組について学ぶ機会とする講演会を県の水産振興課と共同開催しました。
・日 時:令和7年10月28日(火)午後1時30分から午後3時35分まで
・場 所:新日本海新聞社中部本社2階ホール(倉吉市上井町1丁目156番地)
・参加者:国土交通省、鳥取県、内水面漁協組合員等 35名
・概 要
 〇発表1「鳥取県におけるサケ放流等の取組報告」
  発表者 中前雄一郎氏(サケの飼育放流放流プロジェクト代表)
 〇発表2「鳥取県東部におけるサケ稚魚の出現について」
  発表者 太田太郎氏(公立大学法人公立鳥取環境大学環境学部環境学科准教授)
 〇講演 「地球温暖化がサケに及ぼす影響~サケを守りつつ、サケの恵みを受ける~」
  講 師 帰山雅秀氏(国立大学法人北海道大学名誉教授)

(参考:R7実施写真)

 近年全国的に激減しているサケの遡上数は、地球温暖化に伴う海水温の上昇が大きく影響を及ぼ しているとのことです。
 具体的には、日本系サケにとって、沿岸水温が上昇して沿岸滞在期間が短縮されてしまっていたり、北海道サケにおいてはオホーツク海でカラフトマスとの餌競争に負けるようになっていたりしているとのことでした。
 また、鳥取系のサケの今後の予測としては、日野川のサケの遡上数と海面水温から4月の水温が一番影響を及ぼしていると分析し、数値的には、2028年には回復する見込みがあるとのことです。
 将来の目標としては、水圏生態系の構造とサケとの関係を解明するほか、サケの保全と利用のあり方を検討するとともに、河川生態系の修復、野生サケの復元等、持続可能な保全管理を行う必要があるとのことでした。
 地球温暖化による影響の大きさのほか、サケの現状を知ることができ、改めて考える機会となりました。

(2)マップの作成
 当法人が作成している、2河川2湖沼*における各釣り場の表示や規則等を掲載した持ち運び可能な「マップ」を、毎年最新の情報に修正し各関係機関(市町村、遊漁証取扱先、内水面漁協)に無償配布しました。
 また、幅広く活用してもらうため、作成したマップをホームページに掲載しました。
 *3河川2湖沼のうち現在1河川は漁協独自で作成
 マップは、関係漁協、県の確認を受けるとともに、助言を得ながら作成しています。
 内水面における禁止区域、規則等について、関係機関、ホームページを通じて、遊漁者等へ情報発信、周知を行いました。
[作成状況]
作成部数:4,010部
(天神川水系川マップ:1,680部、日野川水系川マップ:2,200部、湖山池マップ:90部、東郷池マップ:40部)
[作成マップ] 

 ※クリックするとマップ掲載ページへ移動します。
  ダウンロードできますので、ぜひご活用ください。